2月15日、国土交通省においてカンボジア王国のトイ・チャンコサル公共事業運輸省長官と会談し、下水道分野における協力覚書に署名いたしました。
カンボジアは、人口1,554万人(2015年)、1人当たりGDPが1,140ドル(同)であり、ASEAN加盟国の中でも比較的発展が遅れておりますが、近年の経済成長はめざましく(過去5年の平均成長率7.2%)、若年人口の多い人口構成となっていることから、対カンボジア投資への関心が高まっております。
日本はこれまでカンボジアの和平・復興・開発に積極的に貢献してきており、2014年度までの援助実績は、円借款883.82億円、無償資金協力1785.65億円、技術協力752.32億円に上ります。カンボジアは我が国への強い信頼感を有しており、両国関係は良好であると言えます。
国土交通分野におきましても、両国間の協力分野は多岐にわたります。今回の会談では、下水道、港湾、都市交通、道路、自動車検査・登録などに関するカンボジアでの取組みについて意見交換を行いました。トイ・チャンコサル長官から多くのご意見、ご要望を頂戴したこともあり、会談時間は予定の30分を大幅に上回る1時間10分に及びましたが、たいへん充実した意見交換をすることができました。
また、カンボジアでは昨年、JICAのプロジェクトを通じて首都プノンペンの下水道マスタープランが策定されました。これに伴いまして、今後、プノンペンにおける下水道整備の進展が期待されますことから、下水道分野における両省間の協力関係を強化する協力覚書に署名いたしました。国土交通省とカンボジアの公共事業運輸省との協力覚書は、今回が初めてであります。
本協力覚書は、これまで両省間で取り組んできた下水道分野における政府間協力を深化させるため、下水道政策や建設・維持管理、法制度、人材育成などにおいて、ワークショップ等を通じた情報交換や専門家・技術者の派遣を通じた調査・研究などを行うものです。協力覚書への署名はスタート地点に過ぎません。今後の具体的な取組みの進展が期待されます。
私も、カンボジアのインフラ整備等に貢献するとともにカンボジアの成長活力を我が国に取り込むため、積極的に貢献してまいりたいと思います。
活動報告

2017-02-15
カンボジア王国と下水道分野における協力覚書