防衛政策小委員会は25日、「抑止」の概念と理論について石破茂委員長が解説し、議論を行った。 石破委員長は、「防衛力とは抑止力であり、それは戦争をするためではなく、戦争をしないための力」とし、相手が攻撃的な行動に出た場合にその相手に報復措置を取る意思と能力があることを明示することで相手の行動を思いとどまらせる「懲罰的抑止」など、さまざまな抑止の理論体系について説明。また、米ソ冷戦期においては、両国が保持する戦略核による「恐怖の均衡」と呼ばれる相互抑止が働いたが、9.11米国同時多発テロ以降、国際テロや大量破壊兵器の拡散など、「新しい脅威」が出現。従来に比べて抑止が効きにくく、予測不可能な脅威に対する抑止のあり方などについて解説した。 石破委員長は「戦争がない、イコール抑止が効いている、というのではない。抑止が機能しているかどうかは、証明するのが難しい」としながらも、わが国として実効性のある抑止のあり方について、引き続き検討を続けていく考えを示した。
活動報告

2007-04-25
「抑止」の概念と理論を石破委員長が解説 防衛政策検討小委員会