活動報告

2007-02-15
木造建築の保存修理についてヒアリング 文化伝統創造調査会

 文化伝統創造調査会は15日、全国国宝重要文化財所有者連盟(全文連)から意見をきいた。  全文連は木造建築の保存修理について「きちんとした管理のもとでは世界遺産の法隆寺などのように1000年以上の命が得られるが、ひとたび管理が行き届かなくなると瞬時に文化財としての価値を失ってしまう」との見解を示した。また、現在の修理予算の現状では十分な維持管理が出来ず、専門的な質問ができる自治体の数も不十分である現状を指摘した。  保利会長は文化財保護のために予算の拡充を目指す決意を示したうえで、今後の課題として「日本社会の伝統を守っていくためには職人の技を継承する手立てを考えるとともに、文化財に関する指定寄付についても認識を深める必要がある」と会議を締めくくった。  同調査会は日本の伝統文化の継承・保護を強化するための総合的な政策立案を図ることを目的とし、昨年秋に新設された。今後は伝統的建造物群や史跡・美術工芸品の保存活用について議論していく方針。