谷垣禎一総裁は2日、前原誠司国土交通大臣が突然の建設中止を表明した八ツ場ダムがある群馬県長野原町などを訪れた。石破茂政務調査会長、尾辻秀久参院議員会長、金子一義前国土交通大臣らが同行した。2時間近くに及んだ大沢正明知事や地元住民らとの意見交換会のなかで、谷垣総裁は、「ある特定の事業を『血祭り』にあげて、乱暴にやるのはいかがか。国の一方的な都合で国民生活を振り回すことはあってはならない」と疑問を呈した。大沢知事は「地元に何の話もなく中止とするとは、言語道断だ」と批判した。その後も地元首長、県議、町議、住民らから、「ダムは政争の具にされ、いけにえとなった。この怒りをどこにぶつけたらよいのか」「政権交代で57年間の苦労が奈落の底に落ちた」などの意見が相次いだ。また、一連の報道の影響でインターネットの掲示板や電話などで「ごね得」などの誹謗中傷が増えたとの切実な声も出された。こうした住民の声に対し、谷垣総裁は「治水・利水の政策を練磨し、国会のなかで懸命にやっていく」と応じた。続いて、一行は、ダム建設に伴う付け替え道路となる橋や水没予定地に住む住民の代替居住地の工事現場などをきめ細かく見て回った。
活動報告

2009-10-02
谷垣禎一総裁が八ツ場ダム建設予定地を視察 地元住民とも意見交換